目黒駅前アキクリニック

小児皮膚科 Pediatric dermatology

皮膚科小児皮膚科

入浴法からスキンケアまで、将来のお肌質は小児期に決まります。乳幼児から学童期まで、すべてのお子様の皮膚疾患を丁寧に診療させて頂きます。お子様特有の、あせも、とびひ、水イボ、みずぼうそうなども専門的に診断します。

最近では乳児期の、経皮感作アレルギーが、アトピー性皮膚炎を引き起こすことなども知られております。皮膚トラブルがなくても、乳児期の適切な入浴方法や、スキンケア対策、スキンケア用品などもご提案させて頂きます。

また、お子様のお怪我、やけどに関しても、傷跡の残らない治療を行っております。ご希望があれば、お子様に負担のかからない麻酔テープを使用した採血検査なども行っておりますので、アレルギー疾患がご心配な方はお気軽にご相談下さい。

いぼ(尋常性疣贅)common wart

小児いぼ

小児いぼ

お子様の足に「うおの目」のようなものができた場合はウィルス性のいぼであることがほとんどです。足以外に、手にもよく見られます。基本的な治療は、-196℃の液体窒素をいぼにつける冷凍凝固療法です。冷凍凝固療法の痛みを心配される方が多いですが、当院では無理のない範囲で、お子様の性格をお伺いしながら治療をすすめていきますのでご安心下さい。

その他、塗り薬(オキサロール、モノクロロ酢酸)、貼り薬(硝酸銀、スピール膏)、飲み薬(ヨクイニン)、削り取る方法など様々な選択肢があります。今までなかなか治らなかったイボもお任せください。

乳児湿疹infantile eczema

赤ちゃんの肌は大人と比較してとても繊細で、敏感です。ちょっとした乾燥や、よだれなどでも肌が荒れてしまいます。口周りや頬に赤いポツポツやカサカサ、かさぶたがでることが多く、頭や体、手足にも湿疹が広がることがあります。赤ちゃんの湿疹といえば、「何かのアレルギーですか?」と心配される方が多いのですが、まだ肌が弱く、どの赤ちゃんにも起こりえることですので、必要以上の心配は無用です。

乳児湿疹は治療も重要ですが、スキンケアも非常に重要です。洗いすぎ、こすりすぎは皮膚のバリアを壊してしまいます。赤ちゃん用の低刺激ボディーソープであっても、乳児湿疹の原因となりえます。外来では本来のベビースキンを取り戻すためのポイントをしっかりとお伝えさせていただきます。また、フィラグリンという皮膚のバリア成分が入った保湿剤をご用意しています。しっかり保湿して皮膚のバリアを保っておくことが、食物アレルギーや、アトピー性皮膚炎の予防にもつながります。ヒルドイドやビーソフテン、ワセリンなど、一般的に処方される保湿剤よりも効果的ですので、治らない乳児湿疹でお困りの場合は是非ご相談下さい。

アトピー性皮膚炎atopic dermatisis

乳児期から良くなったり悪くなったりを繰り返す湿疹の場合は、アトピー性皮膚炎の可能性があります。赤ちゃんの肌は、大人よりデリケートです。離乳食やよだれが頬や口の周りにつくと、食べ物の成分が皮膚に入りこんでしまい、食物アレルギーになりやすいことが証明されています。以前は「食物アレルギーは食べてなる(経腸管感作)」と考えられていましたが、現在は、乳児湿疹やアトピー性皮膚炎で壊れてしまった皮膚表面から食物の成分が入り込むこと(経皮感作)でアレルギーになってしまうことが明らかになってきました。

アトピー性皮膚炎は、年齢により発疹のできる場所に特徴があります。乳幼児期では口周り、頬に湿疹が多く、小児期では首、肘、膝裏などに症状が多く出ることが多いです。

治療は適切な強さのステロイドの塗り薬を、短期間使用することで速やかに炎症を抑え、皮膚の防御力を強くする保湿剤(取り扱いがあります)での保護が効果的です。症状に応じて、プロトピック軟膏や抗アレルギー剤、漢方薬などを組み合わせることもあります。赤ちゃんや小さなお子様に薬をつけることに抵抗があるお母様もいらっしゃると思いますが、湿疹が悪化してアレルギーを獲得する前に、できるだけ早く皮膚を正常な状態に戻してあげることが非常に重要です。

また、ご両親がアトピーだと、子供もアトピーになりますか?というご心配もよく耳にします。遺伝的な側面もありますが、今は、生まれてからの環境にも大きく左右されることが分かっています。そういった理由で、アキクリニックでは、生まれてすぐからの正しいスキンケアや正しい離乳食の進め方、部屋の環境など、予防医療にも力を入れております。

また、乳児では卵、牛乳、小麦のアレルギー頻度が高く、アトピー性皮膚炎との関連があると考えられています。治りが悪い場合や、食物を食べたり触れた時に悪化する場合には指先や耳から数滴採血するだけでアレルギー検査を行うことができます。乳児期以降では布団の中にいるダニや、花粉やペットの毛が悪化の原因となることがありますので、必要に応じて検査が必要です。

とびひ(伝染性膿痂疹)impetigo

とびひ

とびひは、幼児にできやすい皮膚の細菌感染症の一つです。とびひは、水疱ができてから皮がむけてただれる水疱性膿痂疹と、かさぶたができる痂皮性膿痂疹の2種類があります。

湿疹や虫刺されなどをかきこわし、その傷から細菌(ブドウ球菌や溶血性レンサ球菌など)が入り込み二次感染を起こしたのがとびひです。また、鼻の穴にはたくさんの常在菌がいますので、鼻をいじる癖のあるお子様は、ちょっとした虫指されや湿疹のかきこわしからとびひに発展することが少なくありません。

化膿止め(抗生物質)の塗り薬、飲み薬や、かゆみ止めの飲み薬などで治療をしていきます。水疱性膿痂疹と痂皮性膿痂疹では、感染する菌が異なりますので、それぞれの細菌に合わせた抗生物質を使い分ける必要があります。アキクリニックでは細菌の種類の同定検査を行ない、治療に役立てております。

水いぼ(伝染性軟属腫)molluscum contagiosum

水イボは、伝染性軟属腫ウイルスによる感染症のひとつです。
特に夏に多い病気で、体や手足などに数ミリ程度の白っぽい光沢のある丸いぽつぽつができます。表面が水っぽくみえるので、俗にみずいぼと呼ばれます。放置していると、数が増えたり、だんだん大きくなります。アトピー性皮膚炎や乾燥肌では、皮膚の防御力が弱い所からウイルスが入り込みやすく、多発したり、再発を繰り返すことがあります。

時に掻き壊して、水いぼが増えたり、傷口から細菌が入り込んでとびひになってしまうこともあります。たくさんできている場合には、飲み薬や、塗り薬によるスキンケアなどで自然消退を待つ方法もあります。

※2018年5月より、ピンセットを用いて水いぼを取る治療は行っておりません。

おむつ皮膚炎(おむつかぶれ)diaper dermatitis

おむつ皮膚炎は、赤ちゃんのおむつがあたっている部分に生じるかぶれです。

尿や便は、お子様のお股、おしりの大敵です。尿中のアンモニアなどの刺激によるかぶれの一種なので、早目におむつを交換することが理想ですが、なかなかできないことも多いかと思います。また、便の回数が多かったり、風邪をひいて下痢をしたときにも、おむつ皮膚炎が起こります。汚れを取ろうとこすってしまうと皮膚に傷がついてしまい、逆効果の事があります。そんな時は、排泄物から肌を保護をする薬をおむつ交換のたびに塗っておくと、悪化を防ぐことができます。おむつを交換する時に、濡れたまま新しいおむつをつけると、おむつや皮膚同士がこすれることにより、ただれることもありますので、少し乾くまで待つこともおむつ皮膚炎を予防するための重要なポイントです。なかなか治らない場合はカンジダ性皮膚炎のこともありますので、ご相談下さい。

カンジダ性皮膚炎(乳児寄生菌性紅斑、おむつ皮膚炎)candidal diaper dermatitis

カンジダは腸内に常在する真菌(カビ)の一種です。この真菌(カビ)の感染により、赤ちゃんのおしりが赤くなり、じゅくじゅくして、小さなぶつぶつがたくさんできるのが、カンジダ性皮膚炎です。赤ちゃんの排泄物でおむつの中の湿度が高くなり、温度が上がると、おむつの中はカンジダの格好の住みかとなり、盛んに増殖してカンジダ皮膚炎が引き起こされます。おむつを交換するときに、おしりが濡れたまま新しいおむつをつけずに、少し乾かすだけで、カンジダが繁殖しにくくなります。

おむつ皮膚炎と言われて治療しているのに、なかなか治らない場合はカンジダ性皮膚炎かもしれません。

むけている皮を取って、顕微鏡で調べることにより診断がつきます。抗真菌剤の塗り薬と、保護の薬で治療をします。湿疹を合併している場合にはステロイド軟膏をうまく使うと早く治すことができます。

にきびacne、pimple

お子様のにきびも保険で治療ができます。

みずぼうそう(水痘)varicella、chickenpox

みずぼうそうは、水痘・帯状疱疹ウイルスというウィルス感染により全身の皮膚に小さな水ぶくれ(水疱)が多発する皮膚の感染症です。潜伏期は14~16日程度です。

顔、体、手足だけではなく、頭のなかにも水ぶくれ(水疱)ができるのが特徴です。また、時間経過により、赤いぽつぽつや、小さい水ぶくれ、かさぶたなど、さまざまな症状が出現します。感染力が非常に高い感染症のひとつで、抗体がない方はほぼ感染してしまいます。早めにウィルスを抑える薬を内服することにより、重症化を防ぐことができます。また、はじめて水痘の人と接触してしまった場合、72時間以内に水痘ワクチンを接種することにより、発症を予防したり、軽くするという方法もあります。大人で感染してしまった場合は、お子さんよりも重症化しやすいので注意が必要です。

出席停止期間は、すべての水疱が痂皮(かさぶた)になるまでで、およそ1週間です。診断書なども作成しておりますので、お気軽にお声かけ下さい。

リンゴ病(伝染性紅斑)erythema infectiosum、fifth disease

リンゴ病は、両ほほに境界がくっきりわかる赤い発疹ができる感染症です。原因はヒトバルボウィルスB19というウィルスです。春から夏にかけ、5~12歳のお子様に多く見られ、顔がリンゴのように赤くなるので、俗にりんご病と呼ばれています。ほほが赤くなった後に、腕や足に網目状のもやもやした赤み(網目状紅斑)が出てきます。

発疹が出る7~10日ほど前に、軽い風邪に似たの前駆症状が出ることが多いといわれていますが、気付かないほど軽く、本人は元気なことが多いです。前駆症状が出ている時期に、鼻水や唾液などによってうつりますが、発疹が出る時には感染力はなくなっています。大人が感染した場合には、前駆症状を強く感じたり、関節痛が出ることがあります。

治療は、発熱などに対する対症療法です。発疹の治療は特に必要ありません。

特に妊娠20週未満の妊婦さんが感染してしまうと胎児に影響を及ぼす事がありますので、注意が必要です。

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